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【浜村徹三のIPM教室】
イチゴの主要病害虫のIPM(総合的病害虫管理)その3
 アブラムシ類の対策

 ワタアブラムシ、モモアカアブラムシ、ジャガイモヒゲナガアブラムシなど5〜6種類が寄生する。通常は卵ではなく子虫を産むため増殖能力が極めて高い。成幼虫の出す分泌物にすす病が発生する。高密度で環境が悪化すると有翅虫が生じ、移動分散する。広食性で作物間や雑草との移動も頻繁に起こるので、開口部には防虫網を張って、有翅虫の侵入を防ぐ。定植後ビニール被覆までの防除は定植時の粒剤(モスピランなど)処理が効果が高い。


◆生物的防除

【コレマンアブラバチ】
アブラムシに産卵管を突き刺し、体内に産卵する。卵から孵化した幼虫は体内組織を食べて成長し、アブラムシは死亡しマミー化する(褐色のミイラ状)。ワタアブラムシ、モモアカアブラムシに効果が高いが、ヒゲナガアブラムシには効果がないので、他の天敵を利用する。
商品名:アフィパール、アブラバチAC、コレトップ。あらかじめムギに発生したアブラムシに本種を寄生させておく、バンカー法も開発されて、バンカー用ムギも市販されている。

【ショクガタマバエ】
幼虫がアブラムシを捕食する。商品名:アフィデント(製剤は蛹)
ヤマトクサカゲロウ:商品名はカゲタロウ、幼虫300頭が入っているので、これをスポット放飼する。

【ナミテントウ】
成虫・幼虫がアブラムシを捕食する。商品名:ナミトップ


◆微生物製剤

【バータレック】
昆虫病原性糸状菌(バーティシリウム・レカニ)、高湿度で効果が高い。


◆化学的防除:(商品名)

チェス水和剤
アブラムシ、コナジラミ等に選択的に効果があり、天敵への影響は少ない。吸汁行動を抑止して死に至らしめるので、やや遅効的である。

ウララDF
浸透移行性を持った薬剤で、アブラムシの吸汁を阻害し、高い防除効果を示す。コナジラミ類にも有効。カブリダニ、寄生蜂などの天敵類、ミツバチにもほとんど影響はない。収穫前日までに2000倍を散布する。(2回以内)

オレート液剤
界面活性剤であるオレイン酸ナトリウムが主成分で、気門をふさいで窒息死させる。天敵への影響はない。野菜類で登録がある。

アクタラ粒剤
モスピラン粒剤
定植時の処理に用いる。




ワタアブラムシ

コレマンアブラバチ

ナミテントウ

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