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【浜村徹三のIPM教室】
イチゴの主要病害虫のIPM(総合的病害虫管理)その6
 チョウ目害虫の対策

 ハスモンヨトウ、オオタバコガなどが発生する。夏から秋に多くなる傾向があり、成虫が苗床や定植直後に侵入して産卵する。侵入させない対策が重要である。


◆生物的防除

【BT剤】
BT菌が生成する毒素を食べた幼虫は中腸の膜が破壊され、消化吸収ができなくなり餓死する。従って、やや遅効的であるが、ほぼ化学薬剤と同様の処理方法で、ハスモンヨトウ、オオタバコガの幼虫に効果が高い。天敵類、マルハナバチへの影響は全くない。
商品名:ゼンターリ、クオーク、フローバックなど多数がある。

【フェロモン製剤】
性フェロモンによる交信撹乱剤で、オオタバコガ、ハスモンヨトウなどの新成虫の交尾を阻害し、次世代の卵が産まれないようにする。今いる幼虫を殺すことはない。
商品名:フェロデンSL、ヨトウコン−H、コンフューザーV


◆化学的防除

【プレオフロアブル】
新規構造の殺虫剤で、イチゴではハスモンヨトウに登録があり、アザミウマ類にも活性がある。天敵類、花粉媒介昆虫への悪影響はない。

【マッチ乳剤】
キチン合成阻害剤、ミカンキイロアザミウマとオオタバコガ等に効果がある。ほとんどの天敵類に影響がないが、ハナカメムシ類には悪影響がある。

【ノーモルト乳剤】
キチン合成阻害剤で、幼虫の脱皮を阻害して殺す。天敵への影響はほとんどないが、クサカゲロウ(アブラムシの天敵)には多少影響がある。マルハナバチへの影響は1日程度。

【カスケード乳剤】
キチン合成阻害のIGR剤で、ミカンキイロアザミウマの他、オオタバコガ、ハダニ類等に活性がある。やや遅効的であるが残効はある。天敵への影響は少ないがハナカメムシ、クサカゲロウには悪影響がある。マルハナバチへの影響は2日程度。


◆物理的防除
ネット

ハスモンヨトウ成虫と卵

ハスモンヨトウ 幼虫

オオタバコガ 幼虫

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